今村聡
医療法人社団聡伸会今村医院院長
前・公益社団法人日本医師会副会長
口の健康と食べる力を支える会相談役・顧問
「治す医療」から「支える医療」へ
健康寿命の延伸には、私たち医療者だけでなく、ひとりひとりの皆さんがさまざまな機会を通じて健康に関する正しい知識を持ってくださることも大切です。
高齢者は複数の病気を抱えているケースが多く、次第に治療を施しても元通りにはならなくなっていきます。超高齢社会においては、医療のありかたも「治す医療」から「支える医療」にシフトしていかなくてはなりません。国民の皆さんに必要な医療を提供してゆくには、病院から診療所へ、診療所から在宅へという変化も求められてきます。診療所の医師にも専門性に加えて、かかりつけ医としての地域での役割がますます大切になってきます。「口腔健康サポーター」市民講座がテーマとしている口の働きや食べることは、全身の健康維持や生きがいを保つことに関係しています。かかりつけ医とかかりつけ歯科医のみならず、医療や介護に働く専門職による多職種連携も進みつつあります。
国民の皆さんひとりひとりの理解とご協力のもとで、いつまでも生きがいと生きる喜びを失わない社会にしていきましょう。
Kuchino Kenkoto Taberu Chikarawo Sasaerukai